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      色ってなんだ?定義できないよくわからない世界 

      佐山広樹  名古屋大学情報学部

       

      いくつの色が見えますか?

       [1]より引用

       

       

       

       

       

       

       

      正解はありません。

      20色未満なら、研ぎ澄まされた神経回路をもつ洗練されたサバイバー。20色から32色ならば大衆的な文化を楽しみやすいジェネラリスト。33色から39色ならば四色型、カラフルな世界で生きる新人類。

      といったところだろうか。そういう人がいるというだけです。

       

      ここで言いたいのは色の認識なんて共有できないし、定義で縛られたよくわからない。そして、その色を同様に認識しているかわからない。ということである。 

       

       この地球上様々な生物が存在しており、一定の範囲の空間の一定の範囲の振動を受容器がうけて、その閾値を超えるとそのパルスが中枢に送られ、それに対して何らかの反射をとる。 

      今回はそのうち、電磁波の波で波長がおおよそ400から700nmのものを、マジョリティは受容するとされているヒトの受容器、眼、すなわち視覚をとりあげるます。

       

      このよくわからないことを度数分布、ヒストグラムを用いて確かめてみよう。 

       

       まず、ヒトの視覚は、電磁波の波を受容して、パルス信号に変換したのちに、それを何かしらの処理をして、意識、認識を指すといえるような空間的な領域に出力する。 

      これらのモデルを検証するために様々な試みが行われ、その一つ一つのパーツの性質から、それが作るネットワークを実験から解き明かす試みがされている。 

      ここでは、その電磁波の波を電気的な信号とする錐体細胞に注目する。 

      正確には、ある波長の波が到達した際にそれが閾値を超えたときに活動電位を生じて、シナプスにシナプス小胞が融合してモノアミンが視神経のニューロンの受容体に結合する。 

      その錐体細胞は大きく分けて三種類存在し、感度が高い波長(閾値を超えやすい電磁波の波長)ごとに種類が分けられている。ちなみに四色型は四種類に分けられるような錐体細胞を持つ。 

      錐体細胞の三種類はS錐体、M錐体、L錐体に分けられ、それぞれの感度をピークとする波長は441nm,541nm,566nmである。 

      以上のようなことが一般に観察されている。これを事実と仮定して計算してみる。 

      以下を、以上を踏まえて計算の前提とする。 

      1. S錐体、M錐体、L錐体は441nm,541nm,566nmのみの波長にしか閾値を持たない。 

      2. ヒトの視野はデジタルで解像度が存在しており、1ピクセルごとに複数の視神経の出力を平均して、色を決めている。 

      3. 全か無かの法則に錐体細胞は完全に従う。 

      4. 錐体細胞は大量に存在し、それが2.のピクセルの出力を決める。 

      5. 抑制性ニューロンは働かない。 

      6. 錐体細胞が活動電位を生じるかどうかは完全なランダムであり、振動する複雑系である。不応期も存在し、必ずしも閾値を超えれば活動電位を生じるわけではない。 

      この前提で500nmの波長(緑、青緑)を認識する際にどの程度の数のS錐体、M錐体、L錐体細胞が活動電位を生じ、緑を認識しているかを計算する。その緑という同じ認識をもたらすのにかかわる錐体細胞の数は振動し、一定の数の錐体細胞が閾値を超えるわけではないとうことを考える。そして、その錐体細胞の数の度数分布を作成して、ヒストグラムとして出力する。 

      端的に、同じ色を認識するにしても同じ細胞が反応しているわけではないということを示す。

       

       

      手順その1 

      1

       S,M,Lは錐体細胞の閾値すなわち441,541,566、numberS,M,Lは錐体細胞の数を示す。 

       

      2.1.の変数numberS,M,Lを解く。

       

      結果 

      お分かりのように自明解は存在しない。このような問題の解法に関しての様々な議論があることが身をもって分かった。 

       

      手順その2 

      1.0から100までの数字の乱数のセットを100二つ生成する。 

      2.そのセットをnumberS,Lに対応させる。 

      3.それを 

       

      に代入する。 

      4.その際のnumberMを求める。 

      5. numberS,M,Lとして生成された値のうち0以上のものだけを取り出す。 

      6.それらをcsv形式で保存。 

      7.そのcsvからnumberS,M,Lそれぞれの度数分布を生成しそれをヒストグラムで出力 

      8.緑を認識する際のnumberS,M,Lの数が変動するアニメーションの出力

       

      結果

       

                 緑を認識しているときのS錐体細胞の数のヒストグラム 

       

       

                緑を認識しているときのM錐体細胞の数のヒストグラム

       

       

       

               緑を認識しているときのL錐体細胞の数のヒストグラム

       

       

      緑をみている際に反応しているS,M,L錐体細胞の数の変化をアニメーションにしたもの

      以上より単一の閾値を持つ錐体細胞三種類では一種の色を認識する際にも多くの数の錐体細胞が必要になる。そして、その反応する錐体細胞の種類の構成比率は振動する。ということが示唆された。 アニメーションをみると一目瞭然だ。

      ヒトの視覚はそこまで確かなものではない。さらにこれらの信号を処理して、それぞれの神経ネットワークが作る空間、意識というようなものにわかりやすいように出力するのだからさらに不確かなものである。 

      そして、ヒトの意識や認知は視覚にかなり依存している。ということは、…… 

       

       

      余談だけど重要な話

       [7]より引用

       

      文字が見えるだろうか。 

      電子機器的な問題ですら見え方が変わる。見えるモニターであってもカラーキャリブレーションを適切に定期的に行わなければ見えない。 

      そして、人間の器官のハードウェア的な事象でも同様に見え方が変わる。 

      多くの人間はカラフルで様々な画像を組み合わせた資料を作ることを好み、それに価値を置きがちで、それをデザイン的に優れているデザインが優れていないと内容が伝わらない。という思い込み、認知の歪みをもっているのではないか。 

      そして、リソースの割き方を間違っているのではないか。仮に「デザイン的に優れていて誰にでも伝わる資料」というものを作っているという自負があるのならばこのような背景を理解したうえで作成しなければならない。私見でしかないが、それはカラーユニバーサルデザインすら意図していなく、チェックしてはいないのではないだろうか。参考文献にあるEIZOの記事が参考になる。一読してみれば何かが変わるかもしれない。 

      そして、錐体細胞の種類は変異と選択の蓄積だ。デジタルな世界に適応すれば認識すべき色の波長も不連続なものになる。その結果ヒトの視覚はどのように変化するだろうか。そして、その変化はヒトの意識、それが作り出すネットワークをどう変えるだろうか。 

       

       

      参考文献 

      [1]por ProfessorFelipe de Souza(他)(不明)『Quantas cores você consegue ver?』  (https://www.psicologiamsn.com/2015/03/quantas-cores-voce-consegue-ver.html(2022.05.07最終閲覧) 

      [2]鯉田孝和(2020)『なぜ赤・緑・青錐体ではなくてL, M, S錐体と呼ぶの?』https://www.jstage.jst.go.jp/article/vision/32/4/32_123/_pdf(2022.05.07最終閲覧) 

      [3]Katarzyna A.Hussey(他)(2022)『Patterning andDevelopment of Photoreceptors in the Human Retina』https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fcell.2022.878350/full?&utm_source=Email_to_authors_&utm_medium=Email&utm_content=T1_11.5e1_author&utm_campaign=Email_publication&field=&journalName=Frontiers_in_Cell_and_Developmental_Biology&id=878350(2022.05.07最終閲覧) 

      [4]Russell A.Epstein1(他)(2019)『Sceneperception in the human brain』https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6989029/(2022.05.07最終閲覧) 

      [5]下篠信輔(1986)『身体図式と空間的定位の成立機構(1)空間知覚の起 源』https://www.jstage.jst.go.jp/article/psychono/5/2/5_KJ00004405877/_pdf(2022.05.07最終閲覧) 

      [6]EIZO(不明)『"画質の差"が丸わかり!――液晶ディスプレイの表示チェックをしてみよう』https://www.eizo.co.jp/eizolibrary/other/itmedia04/(2022.05.07最終閲覧) 

      [7]EIZO(不明)『カラーユニバーサルデザインを実践するには』https://www.eizo.co.jp/products/ce/uc/index3.html(2022.05.07最終閲覧) 

      [8]RossukonKaewkhaw(他)(2015)『TranscriptomeDynamics of Developing Photoreceptors in Three-Dimensional Retina CulturesRecapitulates Temporal Sequence of Human Cone and Rod Differentiation RevealingCell Surface Markers and Gene Networks 』https://academic.oup.com/stmcls/article/33/12/3504/6407434?login=false(2022.05.07最終閲覧) 

      このページはカラーマネジメントモニター、UniColorProを用いて編集しております。

      今回使用したスクリプト

       

       

       

      Abstract

      Humans have several types of pyramidal cells.When three types of pyramidal cells recognize green, how are the pyramidal cells behave?I simulated and confirmed how they work.They are chaotic.And, I found that they may create new world when digital world expands.I would be glad you to translate and read this issue.

       

                                             2022 SAYAMA Hiroki

       

       

       

       

       

       

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